支払方法がファクタリングに変わってとまどっている

相談内容
下請けで工事を営んでおります。最近の傾向で支払がファクタリングに変わってきております。元請から手形部分の支払についてファクタリングにするため手形の発行は一切しないと連絡がありました。当社では手形を裏書譲渡しておりますので困っております。ファクタリングで先払いにすると不必要な金利(ファクタリング手数料)がかかります。これは独占禁止法違反(下請代金支払遅延等防止法)にはならないのでしょうか。よろしくお願いします。


回答
下請代金支払遅延等防止法では
 
第4条第1項第3号で「下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減ずること。」や
第4条第2項第2号で「下請代金の支払につき、当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関(預金又は貯金の受入れ及び資金の融通を業とする者をいう。)による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付すること。」や
第4条第2項第3号で「自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること。」が禁止されています。
 
ファクタリングによる手数料の負担が「代金を減ずる」ほど大きいか、「利益を提供させる」ことになるのか、という点が問題となりますが、防止法の範囲では不当とするには困難があると思われます。  対策としては、御社から下請へは裏書譲渡手形に変えて現金払いとなるわけですから、その有利さを示して下請代金の引き下げの圧力に利用する程度でしょうか・・・。
 
ファクタリングの流れは決して一方的に不利とも言えないと考えますので、この程度の回答しかできません。以上です。